都会暮らしでも、自然とのつながりを持ちたい!ロンドンで都市養蜂の人気が沸騰中

更新日:2020年01月21日

人口約870万人がひしめくイギリスの首都ロンドンで、都市養蜂が人気を集めています。世界でも有数の大都市ロンドンで流行する秘密をさぐってみましょう。

都会暮らしでも、自然とのつながりを持ちたい

地価高騰が続き、庭つきの家などは夢のまた夢といった人たちがほとんどなのがロンドンの現実です。庭がない人でも、養蜂なら始めることができます。少しでも自然に近づきたいと始めることが多いようです。

自然に近づきたい、できるところだけでも自給自足を、と考える人たちのスタート地点は、家庭菜園や、ニワトリを飼うことではないでしょうか。庭がなくても、地域の行政が安く貸し出している菜園用の土地を利用することができます。

しかし、ロンドンでは実際に借りられるまで五年間順番待ち、ということも珍しくありません。ましてや、ニワトリとなると庭は必須です。一方、養蜂は、広い草原に巣箱が点々とおかれているイメージとは裏腹に、あまり場所をとりません。屋上やバルコニーなど、小さな空きスペースに巣箱を置くことができるのも、人気の秘密かもしれません。

ロンドンに花はある?ハチミツは安全?

大都市での養蜂というと、蜂蜜の元になる「花」が足りないのではないかと心配になってしまいます。ところが、意外にもロンドンの面積の約60%が緑におおわれており、花は豊富にあるのです。

また、空気のきれいな田舎で収穫された蜂蜜の方が、都会でとれた蜂蜜よりも健康的なイメージがあります。しかし、2013年にフランスで行われた研究によると、都市部でとれた蜂蜜の方が、農地でとれたものに比べて、農薬の散布量が少なく、汚染されていないということです(※1)。意外な結果ですね。

有名シェフも太鼓判を押す絶妙な風味

ロンドン産蜂蜜は「質より量」を体現しています。ロンドンのミツバチがつくる蜂蜜には、他にはない深い味わいがあり、有名なシェフや高級レストランもこぞってメニューに取り入れています。メニューに取り入れるだけではなく、屋上に巣箱をおき、ミツバチ担当のシェフを雇い入れたレストランもあるほどです。(※2)

人気のひみつは、深みがあり、ほんのり柑橘系の後味がするという、独特の風味です。古くからイギリスに自生している植物に、外国から新たにはいってきたエキゾチックな花の蜜がくわわって、複雑な風味をだすのです。まさに文化のるつぼ、ロンドンの味といえそうです。蜂蜜をスッキリと引き締める柑橘系の後味の秘密は、街路樹などにたくさん植えられている、ライムの木だそうです。 花の種類によって蜂蜜の味が変わるのも、養蜂のおもしろさ、醍醐味といえるでしょう。

都市養蜂の問題点は蜂の群れ

家屋や商店の密集した都市部での養蜂には、独特の問題点があります。「分蜂(ぶんはち)」です。

分蜂とは、ミツバチの引っ越しです。女王蜂を先頭に、古い巣の3分の1ほどの雄蜂と働き蜂が巣を出ます。そして働き蜂が新しい巣に適した場所を見つけて来るまで、一カ所にかたまって待つのです。(※3)

田舎では木などに固まることが多いが、都市部では軒下や信号機に固まることも

草原に立つ木にとまってくれれば問題はないのですが、都市部ではそうはいきません。商い中の店先に集合してしまって、その日は商売あがったり、ということにもなりかねません。分蜂でまわりに迷惑をかけないようにするための心得を、都市養蜂のレッスンをセント・アーミンズ・ホテルで開いているゴダードさんはこう伝えています。(※4)

分蜂は、巣内の蜂の数の増えすぎが原因です。時期的には、二年目の初夏によくおこります。蜂の数が増えすぎないように、時期をみはからって、巣を分けてあげましょう。

この分蜂の問題は、世界中の都市養蜂の共通の問題です。都市養蜂は、熟練した技術を持った養蜂家が行わないとトラブルに繋がりやすいので注意する必要があります。

参考

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