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ニホンミツバチの群れが販売されていました。購入の注意点を教えてください

養蜂家

群の売買は推奨していません。購入した群れがすぐに逃げてしまうことがあります。 販売者は、業者ではなく個人である場合がほとんどでトラブルが起こりやすいです。長距離移動を行うと生態系に悪影響があります。

ニホンミツバチの群れの販売、購入のトラブルについてはよく耳にします。購入はおすすめしません。しかし、私たちに販売・購入を止める権利はありません。ただ、以下の注意事項は読んでから考えてください。

注意
ここで書いた内容により生じたいかなる損害も保証はできませんので、群れの購入をされる場合は、すべて自己責任で判断をお願いいたします。

このサイトでは、ニホンミツバチの飼育の始め方を解説しています。群れを購入するのではなく、まずは捕獲にチャレンジしてください。  

目次

購入の注意1. 購入した群れがすぐに逃げることも

ニホンミツバチは環境が悪くなると、引越してしまう特性があります。これは逃亡・逃去などと呼ばれています。

群れはネット上で販売されていることがほとんどです。購入には、巣箱の移動がつきものです。

群れを長時間かけて移動させ、しかも大きく環境が変わると、ニホンミツバチがストレスを感じて逃げてしまう可能性があります。

つまり、何万円も払って購入しても、すぐに逃げてしまうこともあります。

販売者の発送方法・梱包方法が原因となることもあります。購入前に事前によく確認しましょう。

注意
ニホンミツバチで広く用いられる「重箱式巣箱」は箱の中にそのまま巣ができている状態です。移動時の振動に弱く、巣が落下しやすいため移動には向いていません。移動中に巣が落ちてしまう可能性もあります。

購入の注意2. 長距離移動で生態系に悪影響、病害虫を拡散してしまう

ニホンミツバチは鹿児島から青森まで、気候が大きく異なる広い範囲に分布しており、その地域の気候や環境に適応して進化しており、人間が長距離を移動させると生態系に悪影響があります。

また、ニホンミツバチにおいても、病害虫の被害が発生しており、輸送により拡散する恐れがあります。

病気やダニなどの害虫がその地域に持ち込まれることで、地域のニホンミツバチに壊滅的な打撃を与えてしまう可能性があります。

注意
最近では、アカリンダニが日本全国に短期間に広がりました。これは人間による群れの移動が主原因とみられています。長距離移動を伴う売買は、日本中に病害虫を広めてしまいます。

購入の注意3. 販売者は多くの場合、業者ではなく、個人

ニホンミツバチの群れを販売しているのは、多くの場合はニホンミツバチの個人の愛好家です。

群れが余ったり、たくさん取れたから販売する人が多いと考えられます。

このため、お店・養蜂場から購入するのではなく、個人間での取引と考えてください。

販売時に説明が不十分であったり、輸送中や到着直後のトラブルが起こった場合の対応がきちんと決まっていなかったりする場合が多いようです。

捕獲するため支援を行なっています

繰り返しますが、私たちは群れの購入は同じ地域の信頼できる方から購入する場合を除き、推奨していません。

特に、インターネットを利用して顔も知らない遠くの相手から群れを購入するのはリスクが大き過ぎます。

購入を検討されている方も、上記の注意事項をよく理解して、もう一度考えるようにしてください

ニホンミツバチの群れの販売は行っていませんが、週末養蜂家ショップで巣箱や、待ち箱ルアー、蜜蝋などの、ニホンミツバチの捕獲に必要なものを販売しています。

特に、これから始めたい人には、巣箱や教材、ニホンミツバチの誘引材がセットになった週末養蜂スタートキットがおすすめです。

自分で捕獲できるようになれば、低コストで群れも入手できるようになります。  

関連するFAQ

A
ニホンミツバチの養蜂を見学する場合、趣味で飼育している個人の方に見学を依頼するのが主な方法です。養蜂場やミツバチプロジェクトの大半はセイヨウミツバチを飼育しており、飼育方法や生態が大きく異な離ます。詳しくは、こちら

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