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ニホンミツバチの重箱式巣箱(蜂箱、養蜂箱)の作り方

更新日:2023年12月19日
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研究機関にも納品実績のある重箱式巣箱の作り方を紹介します。まずは捕獲に使う小さな構成の「待ち箱」をたくさん作りましょう。

  • 目次
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    重箱式巣箱は週末養蜂にぴったり

    ニホンミツバチの飼育に使う巣箱は、色々なタイプがありますが、初心者には重箱式巣箱をお勧めします。

    趣味でニホンミツバチを飼育するほとんどの人が重箱式巣箱を使用しています。

    重箱式巣箱での飼育方法を教えてくれる人や、インターネット上に参考となる情報も多いです。

    重箱式巣箱の採用のメリット

    • 作るのが簡単
    • 飼育の管理が楽
    • 採蜜が行いやすい
    • 多くの人が使っているので情報が豊富

    まずは重箱式巣箱で始めるのがおすすめです。重箱式巣箱の構造を動画で紹介しています。

    何よりも巣箱の出来が大事

    オオスズメバチにやられた、暑さで巣落ちしてしまったと、トラブル続きの人も多いですが、**その原因の巣箱ではないでしょうか?**

    重箱式巣箱の飼育は、基本的に放任養蜂です。飼育といっても、野生のミツバチが勝手に巣箱に住み着いている状況に近く、人間ができることは限られています。

    ニホンミツバチに快適に暮らしてもらうためには、何よりも巣箱が重要です。例えば、巣箱の入り口を天敵のオオスズメバチが侵入できない構造にする必要があります。

    このようなポイントを抑えることで、ニホンミツバチが快適に暮らせる巣箱となります。

    反対に、ポイントを抑えられていない巣箱では様々な問題が起こります。重箱式巣箱での飼育の問題の多くは、飼育技術の問題ではないのです。

    巣箱が悪いとどんなにベテランの飼育者でもうまく行きません。 この巣箱は、放置しておいてもうまく飼育できるようになっているので、初心者でも安心です。

    この巣箱の5つの魅力

    • オオスズメバチ対策もバッチリ
    • 底板にゴミがたまらない
    • 暑さに強い
    • 内部の点検も簡単
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    まずは、2段式の重箱式巣箱を作ろう

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    捕獲する段階では、箱も2段重ねたもので良いです。

    2段だとニホンミツバチにとっては手狭だと思いますが、分蜂の捕獲には影響がありません。

    秋までに巣も大きくなり、ハチミツが貯まると、4段以上積み重ねる必要がありますが、それはニホンミツバチが捕獲できてから準備しても大丈夫です。

    養蜂家

    今は12月で春の分蜂シーズンまでは時間がありますが、冬の間に十分な巣箱を準備できるかが勝負です。

    巣箱の材料は杉が一般的

    ニホンミツバチの重箱式巣箱の材質は一般的に杉が使われます。

    入手しやすく、価格も安く、加工しやすいのが特徴です。特に理由がなければ杉を使ってください。耐久性の問題から、合板の利用は避けた方が良いでしょう。

    余った材料を使う場合などで、ヒノキや松などの他の木を使う場合もあると思いますが、大きな問題はありません。

    ニホンミツバチはいろんな場所に巣を作ります。野生の巣を見てみると、お墓の中や床下や天井裏、土手の中にできた空間、変わったものだと電柱の中などの、小さな入り口とある程度の空間がある場所には巣を作ります。

    試してはいませんが、木の種類はあまり捕獲に影響はないと考えています。

    重箱の作り方

    それではいよいよ作り方を紹介します。

    巣箱の基本となる部分です。1つ1つの寸法は、外側290×290×150mm、内側220×220×150mmです。杉板の厚さは、35 mmです。

    板が薄いと断熱性に問題がありますし、スムシというミツバチの巣をエサとする幼虫に巣箱に穴をあけたときに、板を貫通させられることもあります。

    また、オオスズメバチは巣箱をかじって中に侵入しようとします。薄い板を使うと食い破られてしまうことがあります。

    35mmの板厚なら安心ですし、断熱性も高いです。

    動画で作り方を紹介しています。

    巣門枠の作り方

    巣門枠は、巣箱の出入り口を作るための枠です。重箱を底板に直接乗せると、出入り口がなくなります。

    そこで、巣門専用の部品である巣門枠を用意し、底板の上に巣門枠を置き、さらにその上に重箱を置きます。

    巣門枠は、重箱と縦と横の寸法は同じで、外側290mm四方、内側が220mm四方です。 高さは重箱の3分の1の50mmです。高さはそれほど重要ではありません。30mmでもいいですし、70mmでも問題ありません。

    枠の下側を削ることで巣門を作ります。巣門の高さは7mmです。これは、夏から秋にかけてニホンミツバチの巣箱を襲撃するオオスズメバチ対策です。

    ニホンミツバチは自由に通ることができ、オオスズメバチは通ることのできない高さにします。

    養蜂家

    天敵のオオスズメバチが入ってこれない巣門ならとっても安心して暮らせるよ

    巣門の幅は、ある程度広いほうがよいです。目安として、100mm以上確保します。巣門が狭いと渋滞が起こります。また、気密性が高くなりすぎるので、暑さと湿気に弱くなります。

    巣門の部分の作り方は、次の動画を参考にしてください。

    底板

    底板は、文字通り巣箱の底になる板です。重箱には底がないので、板が必要となります。耐久性はそれほど求められないので、合板でも問題ありません。

    鉄製台のような専門の台を使わない限り、底板は巣箱より大きければ、どのような大きさでも問題ありません。

    天井部分

    最上段には、スノコの板と天井板を取り付けます。

    下の天井部分の構造図の、黄色の部分がスノコ板です。スノコの板を取り付けるのは、採蜜をしやすくするためです。

    また、日本中で被害が出ているアカリンダニというダニへの対策で、メントールを巣箱に入れる際にはスノコと天井板の構造が必要となります。

    スノコの製作が難しいという声や、巣箱を購入された方から交換用が欲しいという声があり、スノコのみでの販売を2022年夏に開始しました。詳細は以下のページをご確認ください。

    スノコ(単品)

    重箱式巣箱のスノコ部分のみの販売です。

    スノコ(単品)

    動画でも説明していますが、動画に出てきた寸法の意味を書いておきます。

    重箱式巣箱の寸法の紹介 天井の部分

    天井板に金網の取り付ける

    巣箱はたくさん作りましょう

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    ここまでで捕獲用の巣箱は完成です。設置してニホンミツバチがやってくるのを祈りながら待ちましょう。

    まず初心者の方が捕獲にチャレンジする場合、どれだけ巣箱をたくさん作れるか、いろいろな場所におけるかが重要です。

    巣箱1つでは確率が低いため、最低でも5個は用意しましょう。

    できるだけたくさんの巣箱を作って、いろいろな場所に設置してください。

    ※もちろん、設置場所は自分の土地が、許可を受けたところにしてください。道路脇などの公共の土地などに巣箱を設置するのは違法ですので絶対にやめて下さい。

    まずは見本にスタートキットの購入がおすすめです

    巣箱の作り方については、動画を使って詳しく説明していますが、作った巣箱を見せてもらうと全然ダメな場合があります。 巣箱の販売も行なっていますので、まず1つ購入してそれを真似て作るのが効率的です

    待ち箱だけでなく、巣箱の作り方をより詳しく解説した教材と、ニホンミツバチの誘引に必要な待ち箱ルアーと蜜蝋がセットになった、待ち箱ルアーで始める!週末養蜂スタートキットが初心者の方にはおすすめです。

    捕獲には蜜蝋(みつろう)必須!

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    巣箱を置いておくだけでは、なかなかニホンミツバチは捕獲できません。 まず、巣箱にニホンミツバチの蜜蝋を塗ります。

    蜜蝋はミツバチの巣の材料です。蜜蝋を塗ると、捕獲の確率が高くなると言われています。ニホンミツバチの愛好家なら、必ず言って良いくらい、蜜蝋を塗っています。必ずニホンミツバチの蜜蝋を塗るようにしてください。

    ネットショップなどで売られている蜜蝋は、ほぼすべてセイヨウミツバチのものです。ニホンミツバチの蜜蝋は入手が難しいため、私たちも販売させていただいております。

    待ち箱ルアーかキンリョウヘンも忘れずに

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    ニホンミツバチを誘引するため、待ち箱ルアーという製品の利用がおすすめです。2014年に登場し、今では毎年何千人もの愛好家が利用している、大ヒット商品です。

    もちろん、必ず捕獲できるわけではありませんが、使わない場合と比べると大きな違いがあります。待ち箱ルアーを毎年リピートされる方も多くおられます。

    元々は、キンリョウヘンというニホンミツバチを誘引するランの花が広く使われてきました。

    待ち箱ルアーはキンリョウヘンの誘引物質を化学的に合成した製品です。2014年に発売されました。 キンリョウヘンや待ち箱ルアーは実際にどのくらい使われているのでしょうか?

    私たちは分蜂マップという分蜂の捕獲報告システムを運営し、日本全国から受け付けています。

    分蜂マップの捕獲報告でニホンミツバチが自然に巣箱にやってきたもののうち、90% にキンリョウヘンまたは待ち箱ルアーが利用されています。

    広く養蜂家に効果が認められています。使わない理由はありません。

    • 待ち箱ルアー利用 45%
    • キンリョウヘン利用 45%
    • どちらも利用しない 10%

    初心者は細かいことは気にしない

    巣箱の材質、巣箱の内側を焼くかどうか、巣箱のアク抜きの有無など、日本ミツバチにはこうすれば捕獲できる可能性が上がると言われているものがたくさんあります。

    これらは多少は影響があるとは思うのですが、科学的に、統計的に確かめられているわけではなく、どのくらい影響があるかはっきりしているものは少ないです。

    統計的に影響をきちんと確かめるには、何百という群れや箱を用意して、他の影響が出ないように条件を整えて実験する必要がありますが、日本ミツバチの飼育では現実的ではありません。

    巣箱のアク抜きの必要性や、巣箱の焼き入れについては、飼育者や地域で意見が全く反対であることも珍しくありません。

    これは、そこまで影響がないということの表れでしょう。まず初心者の人は、細かいことについてはあまり気にしないことをお勧めします。シンプルに巣箱をたくさん置くことを目標にしてください。

    ニホンミツバチはお墓の中や木の中などの様々な場所に巣を作りますが、その環境は様々です。中には、なぜそんなところに巣を作ってしまったんだと不思議に思う場所もあります。

    巣箱は必ず分蜂前までに設置しょう!

    意外と多い失敗が、巣箱をちゃんと作ったのに設置の時期が遅くなることです。

    ニホンミツバチが分蜂する前に巣箱を設置しなければ、捕獲の可能性は大きく下がってしまいます。分蜂に遅れれば、せっかく作った巣箱も無駄です。

    巣箱の制作が間に合わない場合は、販売しています。特に初心者の方におすすめなのは、捕獲に必要な待ち箱、蜜蝋、待ち箱ルアー、そして、私たちが製作している教材「これならできる!ニホンミツバチの週末養蜂」がセットになった、待ち箱ルアーで始める!スタートキットです。

    届いたら巣箱を設置し、待ち箱ルアーを取り付けるだけで、捕獲にチャレンジできます。あとは、教材でじっくりとニホンミツバチの捕獲のノウハウを学んでください。

    教材でより詳しく巣箱の作り方を紹介中

    私たちが作成している教材、「これならできる!ニホンミツバチの週末養蜂」では、より巣箱の作り方を紹介しています。 捕獲方法のコツなども紹介しているので、初心者におすすめです。

    屋根や台など、捕獲してから必要な部分はこちら!

    台や屋根などの、捕獲した後に必要になるものについては、次のページで紹介しています。

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