ニホンミツバチの分蜂の捕獲方法とコツ

更新日:2020年02月14日

ニホンミツバチの分蜂の捕獲には簡単なコツがいくつかあり、捕獲の確率を高めることができます。毎年、数十以上の分蜂を捕獲する達人のコツを教えます。

分蜂と捕獲の種類

分蜂について簡単におさらいしましょう。

春になると、新しい女王蜂が生まれます。すると、その母親の女王蜂は、働き蜂の約半数を連れて巣を飛び出し、新たな場所に巣を作ります。母親が家を出て行くのです。

捕獲には大きく分けて、自然入居と、強制捕獲の2つあります。

まず、自然入居です。巣を飛び出した群れは新しい巣の場所を探しています。巣箱を新しい巣の場所に選んでもらいます。

次に強制捕獲です。新しい場所に引越し途中の群れは、下の写真のように木などに一時的に集合しています。この時、強制的に巣箱に入れてしまうこともできます。

強制捕獲は、すでに飼育群れがいれば行いやすいですが、これから始める人の場合は木などに集合した分蜂群れを見つけることはまずできません。このため、自然入居を狙うことになります。

(自然入居)巣箱に群れが入居するのを待つ方法

それでは、自然入居から説明します。

自然入居は、小鳥の巣箱と似ています。巣箱を作っておくと、小鳥がそこに住みついてくれて、小鳥の生活を観察できます。

ニホンミツバチもこれと同じで、巣箱を作って待っていると、分蜂群れが入ってくれることがあります。小鳥と同じで必ず入るとは限りません。

ニホンミツバチの分蜂群れは多くの場合は数千匹以上です。大群が一斉に飛来するので、嵐のような音を立てながら、雲のように飛んで来ます。

次の動画では、まさにニホンミツバチが入居する瞬間の様子を見ることができます。

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いよいよ2月になり、分蜂時期は直前に迫っています。

九州では3月中旬、中国地方から関東では3月末頃から始まります。

これから準備しても間に合わない可能性があります。

捕獲に必要なものと、教材がセットになったスタートキットがおすすめです。

詳しくは次のページをお読みください。

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分蜂の時期について詳しくは、 分蜂時期を逃さないをお読みください。

入居の前には偵察隊がやってくる

いきなり分蜂群れが飛んでくるのではありません。

まず、偵察隊が営巣(えいそう)に適した場所を探します。これは、探索蜂(たんさくばち)と呼ばれます。

有力な候補地になると、50匹、100匹程度の探索蜂が頻繁に出入りするようになります。

初心者は、すでにニホンミツバチが住んでいると勘違いして、巣箱を動かしたり、キンリョウヘンを移動させてしまい、失敗することがよくあります。入居を確認するまでは、何もせずに待つことが鉄則です。

探索蜂が来ても、他に良い場所を見つけて、入居してくれないことも多いので、探索蜂が来た時点では期待しすぎないほうがよいです。

次の動画は、たくさんの探索蜂が来ていますが、まだ捕獲には至っていません。このような状態で喜んでしまい、巣箱を動かしたりしないでください。

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捕獲のコツ1 分蜂の時期に遅れない

捕獲のコツでもっとも重要なのが、分蜂の時期に遅れないことです。

分蜂が始まって、1ヶ月くらいが分蜂がもっとも多い時期です。

分蜂時期に遅れると、捕獲の可能性が大きく下がります。

初心者でもっとも多いのがこの失敗です。

まず分蜂の時期をしっかり把握して、冬の間にしっかり準備しよう。

京都府の丹波地方では、分蜂は4月中旬から始まります。だいたい九州では、3月半ばから始まるようです。東北では、5月に入ってから始まる地域もあります。このように地域によっても大きな違いがあります。

2015年から、分蜂マップという日本各地の人がインターネットを使い、分蜂の時期を報告するサービスを提供しています。この分蜂マップを見ていただくと、日本各地の分蜂時期がわかります。

捕獲のコツ2 巣箱をたくさん用意する

捕獲のコツは、何と言ってもたくさんの巣箱を用意することです。

巣箱1つだけでは可能性は低いです

巣箱をたくさん用意すればするほど、捕獲の確率が上がります。

冬の間にできる限り巣箱を用意しておきましょう。

捕獲のコツ3 巣箱を分散していろいろな場所に設置する

巣箱はできるだけ分散させて、離して設置してください。数百メートルは離しましょう。

自宅の前庭と、隣の畑などのように近距離においてもあまり効果がありません。

なぜかというと、近く(数百メートル以内)にニホンミツバチの群れがいないかもしれないからです。

友人や親戚にも頼んで、いろんな場所に巣箱を置くのが捕獲への近道です。

捕獲のコツ4 蜜蝋を塗る

巣箱を置くだけでもニホンミツバチの分蜂群れやってくることもありますが、いくつか入居の確率を高める方法があります。

その1つが、蜜蝋(ミツロウ)です。蜜蝋とはミツバチの巣の材料です。

ニホンミツバチのミツロウを巣箱に塗ることで、ニホンミツバチの分蜂群れを誘引できることが知られています。

巣箱の天井部分などに塗っておきます。

ニホンミツバチは、以前に巣が作られていた場所を好むと言われています。巣が一度作られた場所は、蜜蝋がこびりついており、蜜蝋の匂いがついています。

そこで、ニホンミツバチの捕獲を行う人は必ず蜜蝋を巣箱に塗って、そこがニホンミツバチが以前営巣した場所だとアピールするのです。

ニホンミツバチの蜜蝋はなかなか売られているところがありません。そこで蜜蝋を販売させていただいております。

これまで何千人もの方に販売しており、多くの方が捕獲に成功されています。

捕獲のコツ5 待ち箱ルアーで誘引する

キンリョウヘンというランが、ニホンミツバチを誘引することが知られています。

巣箱の横にキンリョウヘンを置いておくと、ニホンミツバチが入居しやすいのです。次の写真のように、キンリョウヘンに誘引されます。

2014年から、キンリョウヘンの誘引成分を化学的に合成した待ち箱ルアーが発売されました。

キンリョウヘンの栽培は初心者には少し難しいのですが、待ち箱ルアーは芳香剤のように、開封した時点から誘引力を発揮します。

この2つは効果が大きいので、どちらかを必ず準備するようにしてください。

次の写真は、待ち箱ルアーを取り付けたニホンミツバチの巣箱に、分蜂が入居するときの画像です。真ん中の丸く白いものが待ち箱ルアーです。

待ち箱ルアーは口コミで評判が広がり、人気が高まっています。

ニホンミツバチの分蜂の回数は?

それでは、分蜂は何回発生するのでしょうか?1回だけではありません。1年間に1つの巣箱から分蜂群れが複数群れ出てくるのが普通です。

複数回の分蜂が発生するのは、娘の女王蜂が1匹だけではなく、姉妹が生まれてそれぞれ分蜂することと、娘の娘、つまり孫の女王蜂が生まれることがあるためです孫の女王が誕生した場合は、分蜂の最盛期が過ぎて夏ごろになってから分蜂が発生します。

目安としては、1群れで3回分蜂が起こることが多いです。群れが大きい場合、4回、5回と分蜂することもあります。つまり、年に何度も捕獲のチャンスはあります。

(強制捕獲)木などに集合した分蜂群れを捕獲する方法

ここまでは、ニホンミツバチの分蜂群れが自然に入居する方法をご紹介しましたが、まるで誘拐・拉致のような方法での捕獲です。

ニホンミツバチの分蜂群れは、いきなり新しい場所に直行することは稀です。

巣箱から出ると、元の巣の近くの木などに固まって、新しい巣の場所を探します。

なかなかよい場所が見つからなかったり、雨が降って旅立てなくなったりすると、数日間などの長く滞在することもあるようです。

この状態で見つけた場合、いつ飛び立つかは誰にもわかりません。

集合している状態のまま、強制的に分蜂群れを巣箱に入れてしまうことができます。

詳しい作業の様子は、次の動画を見てください。

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