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農家さんも頭が上がらない?ミツバチは受粉に大活躍

更新日:2020年01月19日

ミツバチは人間にもたらしてくれる恩恵は、ハチミツよりも作物の受粉の方が圧倒的に大きいと言われており、多くの作物がミツバチに受粉を頼っています。

ミツバチがもたらす恩恵

ミツバチが受粉することで実りが生まれます。皆さんの身近にある美味しい食物の陰で活躍しているのはミツバチかもしれません。以前からイチゴなどの果物に利用さていましたが、最近ではナスなどの野菜の受粉にもミツバチの力が使われています。(※1)

実は、受粉のために働いてくれるミツバチを貸し出すサービスがあり、日本の養蜂家の多くはハチミツの生産よりもミツバチの貸し出しで生計を立てています。なお、受粉用に使われるミツバチは、セイヨウミツバチです。それでは、ミツバチが活躍している作物を見てみましょう。

ミツバチがいなければ実がならないイチゴ

イチゴ栽培はハウス栽培が主で、ハウスの中にミツバチが入って活動しています。イチゴはいくつもめしべがあるので、沢山のめしべを受粉するためには、人間の力では到底及ばずミツバチを活用しています。

ミツバチは、めしべとおしべの辺りを花粉を集めるときにウロウロし、めしべに沢山の花粉をつけ結実いるのです。めしべの1つ1つはイチゴにある小さなツブツブの種になります。全てのめしべに花粉がつくことで、種が育ち果肉の部分が均等に膨らんで、きれいな形のイチゴになるのです。

美味しいメロンはミツバチの力

メロンといえば果物の王様。メロンは、雌花と雄花があり、それぞれが咲いたら手で受粉しなくてはなりません。美味しいメロンを収穫するには、受粉が肝になってきます。

メロン栽培には、ミツバチが広く使われています。ミツバチがいなくなってしまうと、受粉ができないのでメロンが実らなくなり、農家に大きな影響が出ます。

広大な土地で生産 アーモンド

アーモンドは私たちにとって身近ですが、ミツバチが大活躍しています。アメリカでは、見渡す限り、地平線まで畑が広がるような、広大な農業を展開しています。このような広大な畑で、短期間に受粉を行うために、ミツバチが使われます。アーモンド産業だけで150万群というアメリカ全体の蜂群の半数以上を利用しているそうです(※2)

受粉用ミツバチを扱う養蜂業者の規模もとてつもなく大きく、トレーラーを使い全米の広大な畑を回って受粉させています。まさに、酷使されているという状況で、このような過酷な状況が、ミツバチの大量死の一因になっていると主張されています。

ニホンミツバチの受粉への利用は可能?

このサイトで飼育方法を紹介しているニホンミツバチは、受粉用には使えるのでしょうか?

受粉活動をするハチは色々な種類がありますが、花粉交配用に主にレンタルされているのは、セイヨウミツバチです。マルハナバチなども交配用にレンタルされています。ニホンミツバチは花粉交配用に使われることはほとんどないようです。その理由としては、趣味の飼育者がほとんどで、ビジネスとして有償で貸し出すような体制がないことや、ニホンミツバチは逃亡してしまう可能性もあるためと考えられます。

ハウスなどでの比較的規模の大きい農業では、ニホンミツバチはコストや確実性の問題から利用は難しいかもしれません。ただ、ニホンミツバチを飼育すると、家庭菜園や、梅や柚子などの果実がよくなるのは事実です。

農薬で野生のニホンミツバチが減少することの悪影響

日本にはセイヨウミツバチは野生化しておらず、野生のミツバチはニホンミツバチだけです。最近では、ネオニコチノイド系の農薬がミツバチに悪影響を及ぼすことが知られるようになっています。

農薬の散布前には、趣味のニホンミツバチの飼育者にも連絡がくる場合もあり、なるべく被害が少なくなるように取り組まれています。簡単にいうと、ニホンミツバチが農薬散布中は外出できないようにしたり、離れた別の場所にニホンミツバチの巣箱を動かすことが行われます。

しかし、野生のニホンミツバチは、逃げることもできません。農薬の被害により野生のニホンミツバチがいなくなると、庭の梅の木に、実がならなくなったり、家庭菜園のナス・かぼちゃがならなくなったりと、その影響は自分たちに返ってきます。

ミツバチが受粉に大きく貢献していること、そしてそれは農業で利用されるミツバチだけでなく、野生のミツバチも地域の農業、家庭菜園に貢献していることをまずよく理解する必要があります。

参考文献

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