今日からでも実践できる! ミツバチを守るための7つの行動
アメリカの巨大ニュースチャンネルCNNが「ミツバチを守るための7つの簡単なこと」を紹介しています。
日本ではハチミツを作ってくれる、というイメージが強いミツバチ。
アメリカやイギリスを中心に欧米では、蜜を運んできてくれることに加えて、野菜やフルーツの受粉をしてくれるありがたい生物、という面も知られています。
そのため、近年減少が続いているミツバチの保護に対する意識も高い様子。
そんなアメリカでは、ミツバチのためにどんな行動が推奨されているのでしょうか。
ミツバチの保護というと、壮大で難易度が高い課題に思えてしまいますが、日常生活を少し変えるだけで貢献できるものもあるようです。
日本に暮らす私たちとっては、少し不思議に感じる提案もあるかもしれませんが、アメリカのライフスタイルを想像しながら読んでいただけたらと思います。
1.少しでもOK!花を植える
ミツバチの栄養源となる蜜や花粉を増やすため、庭で花を育てることがおすすめされています。特に1年を通して咲き続ける花はミツバチにとって貴重な食糧源になるとのこと。
ミツバチ減少の要因の1つに「栄養不足」があると考えられています。 花の数が増え、多様な花から十分なアミノ酸が摂取できると、ミツバチは健康になり、寄生虫や病原菌への抵抗力も高まるそうです。
養蜂をしていなくても、自分の庭にミツバチが蜜を集めに来ているのを見つけると微笑ましく思ってしまうもの。もちろん花も鑑賞して楽しめますし、個人的に一番おすすめかもしれません。ちなみに広い庭がない場合、バルコニーや窓辺に設置する花でも効果はあるそう。
気を付けるポイントとして挙げられているのは農薬を使わないこと。保護するつもりがミツバチを苦しめてしまいます。
2.芝刈りは最低限に
日本で、芝刈りが必要なほど広大な庭を所有している方は珍しいかもしれません。 国内向けに解釈してみると「雑草を抜き過ぎない」でしょうか。
庭の芝生を少し放置してみると、タンポポやクローバーなどいわゆる雑草と呼ばれる植物が育ち、ミツバチにとってありがたい環境ができるとのこと。
ちなみに、本気で「ミツバチ用芝生」に踏み切り、一切手入れをせず完全に放置してしまう選択肢も紹介されています。
ミネソタ大学のハチ研究所はこうした手つかずの芝生の方が、干ばつや洪水などの自然災害の被害も少ないとしてオススメしているそう。
3.地元の養蜂家と交流してみる
初めはハードルが高いかもしれませんが、地元の養蜂家の方と仲良くなりハチミツやハチミツ関連商品を直接購入してみることが推奨されています。
養蜂を支援することになると同時に、養蜂が気になっていてこれから始めるかもしれない方にとっては情報収集にもなりそうです。
4.ミツバチ用オアシスを作る
CNNの記事では「bath」(お風呂)とされていますが、ミツバチが暑い夏を生き延びるのに必要な水場というニュアンスのようです。
ミツバチが降り立って水が飲めるように、浅く小さい容器に水をいれて外へ置いておくだけで良いそうです。
ちなみに、ミツバチはその場で飲むだけでなく水滴をコロニーに持ち帰るのだとか。水をお土産にして仲間に運ぶミツバチ、想像するととても可愛く思えます。
そして自分が設置した水場に、実際に水分補給をしにきたミツバチを見つけたら感動しそうですよね。
ちなみに水質への配慮は不要で、水をこまめに変える必要はないそう。むしろ多少汚れた水の方が含まれる栄養分が多いのでミツバチは好むのだとか。
5.研究活動ボランティアに参加する
こちらは初めて知って驚きました。例えると、ミツバチの交通量調査といったところでしょうか。
特定の場所でミツバチの種類と数を数えるボランティアです。
たまに道行く人の数を属性ごとにカウントする交通量調査の仕事をされている方を見かけますが、さらに集中力を要す作業かもしれません。
また、ミツバチの写真を位置情報つきで研究者へ送るボランティアもあるようです。研究者は写真を元にミツバチの種類を特定、生息地マップを作るのだとか。
調べてみたところ、日本ではこうしたボランティアは広く募集はされていなさそうですが、もし見つけたら応募してみては。
6.無農薬食品を選ぶようにする
農薬や殺虫剤がミツバチの減少につながっていることはよく知られている話です。
農業を営んでいない人がすぐに出来ることとして、購買行動を変えるのがオススメされています。
地道な努力に思えるかもしれませんが、「需要がなければ生産は減る」という原則を信じて、化学的な農薬を使っている商品を避けるのです。
実際、ミツバチ保護に限らず環境問題・健康問題の観点から、無農薬野菜・フルーツは、日本の一般的なスーパーマーケットでも取り扱いが増えてたので、比較的簡単に試せるアクションです。
地元の無農薬農家さんから直接買うのも推奨されています。
7.引っ越し中のミツバチを殺さない
ミツバチが群れで集まっているのを見つけると、驚いてしまい、殺虫剤をかけたり害虫駆除業者を呼んでしまったりしかねません。
実はミツバチは「分蜂」と呼ばれるお引越し中なのです。巣にミツバチが増えすぎると半分に分かれていく、至って普通の生態。
CNN記事によると、分蜂中のミツバチは攻撃的ということもなく、1時間ほどすれば群れはいなくなるそうです。
慌ててミツバチたちを殺してしまわないように、まずは落ち着いて様子を見ましょう。
もっと本気でミツバチを守る!養蜂を始めよう
以上、アメリカ流・7つのミツバチを守る行動を紹介してきました。
花を植えてみたり、水場を作ってみたり、運が良ければミツバチを間近で見られるチャンスがやってくるかもしれません。
ミツバチはヨーロッパを中心にラッキーチャームとも言われているので(アクセサリーのモチーフにもよく用いられますよね)、見つけたら幸運が訪れるかも、と気分も良くなります。
可愛いミツバチに興味が沸いてきたら、絶滅させてはいけないという気持ちも強くなるはず。ミツバチを守るため、さらに踏み込んだ保護活動、それが養蜂です。
特に日本国内では減少が深刻であるニホンミツバチ。 ニホンミツバチ養蜂は、ハチの繁殖を助けられる強力な手段といえます。
もちろん美味しいハチミツを食べることもできる、楽しい趣味でもあります。
京都ニホンミツバチ週末養蜂の会は、初めてニホンミツバチの飼育を始める方向けに優しく解説しています。ぜひ、次のページを読んでみてください。