捕獲時には待ち箱と呼ばれる最小限の構成の巣箱を使います。ニホンミツバチの入居後には専用の屋根や台を用意して、快適に暮らしてもらいましょう。
入居後に巣箱をアップグレード
シンプルな構成の待ち箱で捕獲した後、高機能な屋根や台に交換してあげましょう。なぜ最初から用意しておかないのでしょうか。
待ち箱にニホンミツバチが入居する確率はだいたい数割くらいです。最初から作っておいても、たくさん余ってしまいます。
最初はシンプルな待ち箱作りに集中して、入居したものから屋根や台を交換するのが合理的です。なお、待ち箱の作り方は別のページでご紹介しています。
ニホンミツバチの重箱式巣箱の作り方を図解と動画で解説。オオスズメバチ対策の巣門サイズなど、捕獲成功のポイントも紹介します。重箱式巣箱の作り方

捕獲直後は 2 段の重箱でも問題ありませんが、秋までに巣は大きく成長し、ハチミツがたくさん貯まります。その頃には 4 段以上に積み重ねる必要が出てきます。入居が確認できたら、追加の重箱(継ぎ箱)を準備しておきましょう。巣の成長に合わせて下から重箱を追加していくのが重箱式巣箱の基本です。
このページで紹介している台や屋根がついた巣箱のセットも販売しています。
鉄製台
重箱式巣箱は巣箱の下に巣門(すもん)と呼ばれる出入り口があります。巣門が地面と同じ高さにあると、すぐに草で覆われてしまいますし、雨水が入りやすいなどの問題があります。
そこで、巣箱を台の上に載せて、巣門を地面から数十 cm 高い位置にします。弊社の台の材質は鉄で、コンクリートブロックを重りとして使用できるようになっています。
巣箱を台に載せる 3 つの理由
巣箱を地面から離して台に載せるのには、いくつかの重要な理由があります。
- 草で巣門が塞がれるのを防ぐ — 地面と同じ高さだと、すぐに雑草で覆われる
- 雨水の侵入を防ぐ — 地面から高くすることで、雨水が巣箱内に入りにくくなる
- 点検・管理がしやすい — 腰をかがめずに巣箱の様子を確認でき、日常の管理が楽になる
一般的に、巣門は地面から 20〜30cm 以上高い位置にするのが望ましいとされています。
箱の上にオモリを乗せている巣箱の写真を目にします。しかし、箱の上にオモリを乗せると、重心が高くなり、倒れやすくなります。台にオモリを乗せて、ロープで巣箱を固定するほうが安定します。
巣箱の転倒防止と固定方法
重箱式巣箱は上に積み重ねていく構造のため、重心が高くなりやすく、台風や強風で倒れるリスクがあります。
鉄製台を使う場合、コンクリートブロックを台の下に置いて重りにし、ロープで巣箱と台を一緒に固定します。台に重りを乗せることで重心が下がり、上に石などを乗せるよりもはるかに安定します。台風が来る前には、ロープの緩みがないか確認しておきましょう。
台の役割は安定性を確保するだけではありません。巣箱の中の様子を点検しやすくするためにもこのような台を使います。
オオスズメバチ対策としての機能
弊社の鉄製台は巣門部分も鉄製になっています。夏の終わりから秋にかけて、オオスズメバチはニホンミツバチの巣箱を狙って襲来します。
オオスズメバチは強力なアゴで木製の巣門を削り、穴を広げて中に侵入しようとします。木製の巣門では削られてしまいますが、鉄製にしておけばオオスズメバチも歯が立ちません。
巣門の高さは 7mm に設定しており、ニホンミツバチは通れてもオオスズメバチは入れないサイズになっています。
スズメバチの中でも、キイロスズメバチはニホンミツバチの巣箱に頻繁にやってきます。オオスズメバチは世界最大のスズメバチで、ニホンミツバチの群れを全滅させることもあります。スズメバチの対策

暑さ対策としての役割
夏場の暑さはニホンミツバチにとって大敵です。巣箱内の温度が上がりすぎると、巣が蜜蝋でできているため柔らかくなり、重さに耐えられなくなって落下してしまう「巣落ち」が起こります。
鉄製台は巣箱の底面の通気性を確保します。ミツバチは巣の中心部を約 35 度に温めており、内部では常に熱が発生しています。
暑くなると水を運んできて気化熱で巣を冷やすのですが、そのためには巣箱内にある程度の通気性が必要です。狭い入り口の巣箱は、ほとんど通気性がなく、あまりよくありません。夏になると、大量に蜂が外に出てくることがあります。
鉄製台の場合は 4 方向が通気口になる構造になっており、適切な通気性を確保できます。
鉄製台の細かい部分は次の動画で確認してください。
鉄製台は販売を行なっています。
鉄製台がない場合の代替案
鉄製台をすぐに用意できない場合は、コンクリートブロックを積み上げて台にする方法もあります。ビールケースや木製のパレットを使う人もいます。
ただし、これらの簡易的な台は安定性や機能性で鉄製台に劣ります。特にオオスズメバチの侵入を防ぐ構造がないため、秋のスズメバチシーズンには注意が必要です。
季節に合わせて追加でスズメバチ対策や暑さ対策などを施す必要があります。また、通常の台では下から巣箱を覗くことも難しいです。
予期せぬ失敗を避けるため、初心者の方には特に鉄製台をおすすめしています。
鉄製台を開発した理由
私たちがこの鉄製台を開発したのは、長期間見に行けない場所に巣箱を設置することが多いからです。
場所によっては数ヶ月も見に行かないこともあります。そのような環境でも、ミツバチが快適に暮らせるような巣箱を目指して設計しました。
頻繁に様子を見に行ける方であれば、多少シンプルな台でも問題に早く気づいて対処したり、季節に応じて調整を加えることもできるでしょう。
この鉄製台は結果的に何もしなくてもよいため、初心者にとっても扱いやすいものになりました。
屋根
雨を避けて巣箱の腐食を抑えるために、最上段の上に屋根を乗せます。
トタンの波板を乗せて屋根にする人も多く、それでも特に問題はありませんが、私たちは機能性を追求し、次のような屋根を使用しています。
作り方を説明します。まず、最上段にぴったり合う大きさで、木の枠を作ります。次に、トタン板(平板)を曲げて、木の枠に釘で打ち付けます。耐久性が優れているのでトタン板を使用していますが、2 枚の木板を組み合わせて屋根を作っても問題ありません。
釘の部分から雨漏りするので、シリコンで隙間を埋めます。シリコンは一般的に水回りに使用されているものを使用しています。
私たちは、場所によっては数ヶ月も見に行かないことも珍しくありません。このため、耐久性や機能性を重視しています。













