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ニホンミツバチは絶滅危惧種ですか?
更新日: 2023年12月11日

養蜂家

ニホンミツバチは絶滅危惧種ではありません。近いうちに絶滅が危惧される状況とは言えませんが、 長期的に見ると減少が危惧されます。

環境省のレッドリストでは、ニホンミツバチ(奄美群島個体群)が、地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いものとされています。鹿児島県奄美群島に生息するニホンミツバチは、本州や四国の日本ミツバチと遺伝的に異なります。

奄美群島における状況は分かりませんが、本州、四国、九州ではニホンミツバチが近いうちに絶滅が危惧される状況とは言えません。

ニホンミツバチは東京や大阪などの大都会でも生息しています。他にも数が少ないと言われるような昆虫、例えばホタルなどと比べても、身近な昆虫と言えます。

ただ、自然環境の悪化、農薬や海外から侵入したダニの被害等で、今後の減少が懸念されています。

実は少し前までは、日本ミツバチが増えていると言われていた時期がありました。 日本では、明治時代にセイヨウミツバチと言う外来種の家畜を導入しました。現在でも養蜂場で飼育されているのはセイヨウミツバチです。

ニホンミツバチは、セイヨウミツバチに追いやられ、特に平野部での減少が危惧されていました。しかし、高度成長期を経て国内の養蜂業の衰退したため、セイヨウミツバチの飼育数が減り、ニホンミツバチは以前より増えたと言われていました。

しかし、アカリンダニというダニが2010年頃に日本に侵入し、ニホンミツバチが大きく減ってしまいました。

他にも、 欧米を中心にミツバチを保護するために使用が禁止されているネオニコチノイド系の農薬が 日本では広く利用されており、ミツバチへの悪影響が懸念されます。

ちなみに、十数年ほど前から世界中で話題になっているミツバチの大量死はセイヨウミツバチのことで、ニホンミツバチとは関連している部分もありますが、同一に扱うのは誤りです。

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