ニホンミツバチの女王蜂の生態、一生
ニホンミツバチの群れは女王蜂、働き蜂、雄蜂で構成されています。群れがまるで1つの生物のように振舞う、とても興味深い生態です。
女王蜂の大きさ
女王蜂は、働き蜂よりも大きく、長い体を持っています。色は黒く、群れに1匹しかいません。
1日に1000個以上の卵を産むことができます。女王蜂は常に働き蜂に取り囲まれて世話をされています。貴重な女王蜂の産卵シーンを撮影しました。
この動画で他の働き蜂とよりもかなり大きいことがよく分かります。
女王蜂の寿命
ニホンミツバチの女王蜂の寿命に関するはっきりした文献は見つけられていませんが、セイヨウミツバチでは3年程度で長ければ8年生きることもあるそうです。
ニホンミツバチの女王蜂の寿命も同程度はあると思われます。働き蜂は、暖かい季節では成虫の寿命はわずか1ヶ月程度です。
女王蜂の寿命は働き蜂よりも圧倒的に長いのです。
女王蜂の一生 卵を産み続ける
女王蜂は羽化して間もないうちに交尾飛行に出かけます。
女王蜂と雄のミツバチの雄蜂(おばち)の集合場所が上空にあり、そこに集まって複数の雄蜂と交尾をするそうです。
無事に巣箱に戻れば、その後は一生卵を産み続けます。(途中で、ツバメなどに食べられてしまうことがあります)
女王蜂は巣作りや育児などの仕事は一切せず、産卵だけが仕事です。
多い時期には1日に1000個程度の卵を産み続けます。
女王蜂は、群れのトップではない?
女王蜂が司令官として、群れを管理しているというイメージが強いのですが、実は女王蜂は権力はなく、産卵をする役割だけのようです。
例えば、卵を産むときも、働き蜂が作った巣房の穴の大きさで、メスの働き蜂を産卵するか、オスの雄蜂を産むのかを判断するそうです。
ニホンミツバチの統率された動きを見ると、どういう仕組みで動いているのかとても不思議です。
卵は働き蜂と同じ。鍵はローヤルゼリー
驚くことに、卵の状態では女王蜂と働き蜂と同じです。特別な部屋でローヤルゼリーを与えられることにより女王蜂に育ちます。
女王蜂を育てる場所は、王台を呼ばれ、大きさや形、作られる場所が働き蜂のものとは大きく異なります。
ローヤルゼリーはビタミンやミネラルも豊富で、注目されていますね。
王台を観察する動画を公開していますので、ぜひご覧ください。
さらに、切り取った王台から、女王蜂が生まれてくる様子を撮影できました。
女王様はいても、王様はいない?
ミツバチの群れには女王蜂はいても、王様はいません。
でも、オスのミツバチはいます。オスのミツバチの悲しい生態について次のページで紹介しています。
ミツバチの働き蜂が全てメスということを知っている方も多いと思います。ミツバチの巣にはオスもいるのです。 あまり知られていないオスのミツバチ、雄蜂(おばち)の生態についてご紹介します。
群れの多数を占める働き蜂については次のページで紹介しています。
ニホンミツバチの群れのほとんどは働き蜂です。働き蜂はすべてメスで、巣作りから花の蜜集め、ハチミツの製造までのすべてを行っています。