「ミツバチ=刺す」というイメージですが、ニホンミツバチは大人しく、観察をするくらいなら滅多に刺すことはありません。
ミツバチは刺すのか
結論から言うと、ミツバチは刺します。ただし、日本ミツバチはとても大人しく、巣箱を観察するくらいでは滅多に刺されることはありません。
スズメバチに比べると、ミツバチの攻撃性は非常に低いです。養蜂家の多くは、毎日のように防護服なしで巣箱に近づいて、ミツバチの活動を眺めています。
実は、日本には 2 種類のミツバチがいます。在来種のニホンミツバチと、明治時代に海外から導入された外来種のセイヨウミツバチです。養蜂場やミツバチプロジェクトで飼育されているのはほとんどがセイヨウミツバチで、単に「ミツバチ」と言われる場合も、多くはセイヨウミツバチを指しています。
ニホンミツバチはセイヨウミツバチより攻撃性が低いと言われています。ただし、セイヨウミツバチも品種や群れの状態によって攻撃性は異なります。
日本ミツバチは一度刺すと死ぬ
日本ミツバチは一度刺すと死んでしまいます。一方、スズメバチは何度も刺せます。
ミツバチは命をかけて刺す分、そう簡単に刺すはずがありません。日本ミツバチが敵意をもっているときは、多くの場合は体当たりしたり、体にまとわりついてきたりと、刺す前にちゃんとサインを送ってきます。
それを感じ取れば、すみやかに、ゆっくりと巣箱から遠ざかってください。
なぜミツバチは刺すと死ぬのか
ミツバチの針には「かえし」と呼ばれる小さなトゲがついています。釣り針のような形状で、一度刺さると抜けにくい構造になっています。
人間のような哺乳類の皮膚は弾力があり厚いため、ミツバチが刺した後に飛び去ろうとすると、針が皮膚に引っかかって抜けません。その結果、針だけでなく、毒袋や内臓の一部まで体から引きちぎられてしまいます。
この致命的なダメージにより、ミツバチは刺した後に死んでしまうのです。
しかし、ミツバチはただ死ぬだけでは終わりません。皮膚に残った針には毒を送り込む筋肉が付着しており、ミツバチの体からちぎれた後も毒を送り続けることができる仕組みになっています。
そのため、刺されたらできるだけ早く針を取り除くことが大切です。 ちなみに、スズメバチの針にはかえしがないため、何度でも刺すことができます。
近づいても刺されることは少ない
多くの人は、ミツバチの巣箱に近づくと一斉に襲いかかってくると思っています。実際はどうでしょうか。
近づくだけではなく、巣の入り口にいる雄のミツバチを捕まえてみました。雄のミツバチには針がありませんが、周りの働き蜂も無関心です。(群の状態によっては刺されることがあるので真似しないでください)
秋にはスズメバチに刺されたニュースが相次いだり、アシナガバチなどに刺された経験のある人も多いため、日本ミツバチは過度に怖がられています。
日本ミツバチの日々の活動を見守るだけならば、防護服は不要です。飼育者の多くは、毎日のように防護服なしで巣箱に近づいて、活動する様子を眺めています。
ハチミツを採ったり、巣箱の中を覗いたりするときには、防護服を身につけた方がいいですが、熟練者の中には、そのような作業でも身につけない人もいます。
ただ、季節や群れの性質、日本ミツバチの群れの状態によって攻撃性が違うので絶対にまねしないでください。例えば、寒い季節は攻撃的になるので、なるべく近づかないように気をつけています。
ハチミツを採るときも大人しい
巣箱をあけてハチミツを採る時ですら、日本ミツバチの攻撃性はそれほど強くありません。
決死の覚悟で大量のミツバチが襲いかかってくるので、宇宙服のような防護服をきたり、煙を吹きかけたりしてなんとか身を守ると思っている人もいるかも知れません。
もちろん、刺される可能性は高くなるので、防護服を着た方が良いです。しかし、日本ミツバチを怒らせないよう適切かつスムーズに作業すれば、刺されることはそう多くありません。
防護服を着ていれば、恐怖を感じるような作業ではありません。防護服を何も身につけず、素手で作業する人もいます(おそらくたまに刺されているでしょうが、あまり気にならないのでしょう)。
ハチミツ採取の動画を公開していますので、ぜひご覧ください。
ただ、日本ミツバチにも、気性の荒い群れがいますので、そうした群れでは注意が必要です。また、手際が悪く、余計な刺激を与えたり、日本ミツバチをたくさん殺してしまった場合は、攻撃的になることもあります。
腕にとまった日本ミツバチは怒っているのではない
夏のある日、巣箱に近づくと日本ミツバチが腕にとまって、皮膚を噛んできました。
これは攻撃しているのではなく、汗に含まれるミネラルを集めているんだそうです。チクチクと痛いですが、刺されることはありません。
じっとしていれば大丈夫です。慌てて潰そうとすると、刺されてしまいます。痛い場合は、指で軽く弾いてあげましょう。
大人しいからかわいい
日本ミツバチの飼育者の中には、ペットのように可愛がる人も少なくありません。
日本ミツバチの巣箱を観察することが日課になっている方、頑張って働いている様子を見ることで、元気をもらっている方がたくさんおられます。
これほど可愛がる人が多いのは、日本ミツバチがおとなしく、あまり刺さないことも理由の 1 つでしょう。
もし、日本ミツバチが大変凶暴で、巣箱へ近づくたびに宇宙服のような防具服が必要であれば、これほど可愛がることはないでしょう。
週末養蜂の魅力とは
ニホンミツバチの養蜂は、ハチミツを採るためだけでなく、ペットのように飼育を楽しむ人が増えています。癒しや達成感など、ハチミツ以外の魅力を紹介します。

春の日本ミツバチの大群は怖くない
春の分蜂(巣分かれ)の時には、数千匹のミツバチが固まって行動します。信号機に集合したり、駅構内を飛び回ったりして、怖がられて殺虫剤で駆除されることもあります。しかし、このときのミツバチはまず刺しません。
春のミツバチの大量発生の理由を次の動画で紹介しています。
日本ミツバチが刺す時は?冬は特に注意
日本ミツバチは群れによって攻撃性が違うのと、群れの状態にも大きく左右されます。
例えば、エサ不足の時、寒い時、ハチミツがあまりない時、女王蜂に何か異常が発生した時は、巣箱を開けると決死の覚悟で襲ってくることがあります。
このような攻撃的な状態になっている時は、すぐに分かります。日本ミツバチがどんどん顔の周辺などに体当たりしてきます。
特に冬は攻撃的になります。日本ミツバチは気温がだいたい 10 度を下回ると、巣箱から出てこなくなります。
このような状態は攻撃的になっています。巣箱から出てこなければ観察はできませんし、冬は近づかない方が良いです。

















