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ニホンミツバチの冬の飼育方法、越冬方法

更新日:2024年01月03日
ニホンミツバチは気温が約10度を下回ると外に出なくなります。冬までに貯めたハチミツを消費しながら、中の温度を一定に保ち、冬越しをします。
  • 目次
  • 冬のミツバチの様子

    ニホンミツバチは冬になると巣箱の中で1カ所に固まり球を作ります。冬までに貯めたハチミツを消費しながら、球の内部の温度を一定に保ち、冬越しをします。

    よく晴れた日の日中で、気温が10度以上あれば、冬にわずかに咲いている花の蜜を集めに行くことがあります。

    また、巣箱の外に飛び出してフンをすることもあります。弊社の主な活動地である京都府丹波地方では、雪が30cm積もることも珍しくありません。

    次の動画では、冬のミツバチがどのように過ごしているのかを動画で紹介しています。

    養蜂家

    冬越しに必要な十分な量のハチミツを貯めておくことが基本的な越冬方法です。十分な量のはちみつを残しておくことで、越冬は日本みつばちの生命力に任せます。

    冬は攻撃的になるので注意

    暖かい季節であれば、健康な群れはおとなしい場合が多いです。巣箱を開けたり振動を与えなければ、刺される事は稀です。

    しかし、冬は日本ミツバチが攻撃的になって近づいただけで刺されてしまうこともあります。十分に注意するようにしてください。

    ニホンミツバチは、家の周囲で飼育することも多いです。それまでは全く攻撃してこなかったのに、冬になると突然刺されることもあります。

    このため、巣箱は、冬にあまり近づくことがない場所に設置するのが良いです。

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    冬に入る前に十分なハチミツを残しておく

    ニホンミツバチは巣の中で1つに固まり、ハチミツを消費しながら厳しい冬を耐えます。ハチミツがなくなってしまうと餓死してしまいます。越冬のポイントは、十分な蜂蜜を残しておくことです。冬に入るとミツバチの活動も低下するので、冬に入るまでの準備が重要になります。

    冬の間の、管理や飼育方法についてよく質問がありますが、冬に入ってからすることはないので、なるべくそっとしておきましょう。

    十分なハチミツさえあれば、穴が空いた夏用の天井板でも、群れが元気であれば越冬できます。また、開放的な空間に巣を作った群れでも越冬することがあります。

    ただ、蜂の数が少なく、ハチミツもあまり貯まっていない群れは冬の間に消滅してしまうことが多いです。また、アカリンダニに寄生された群れは、越冬中に死滅する場合が多く、たくさんのハチミツを残したまま死滅することが特徴です。

    次の動画では消滅した群れの解体を行っています。

    過度な越冬対策は失敗の原因に

    寒冷地では、巣箱を藁で覆う方法も使われているようです。こういった対策は、あまり過度に行うと失敗につながるので、気をつけておこなてください。

    例えば、暖かい屋内に巣箱を移動させたり、内部にヒーターを入れる方がいます。適切に行わなければ温度が上がり過ぎてしまい、ミツバチが季節を勘違いしてしまうことに繋がります。

    また、気密性・耐熱性を高めようとビニールシートで全体を覆う場合、結露などの弊害が出ることがあります。

    初心者は、寒さ対策を間違った方法で行ってしまい、逆効果となる場合も多いです。行うとしても、巣門の幅を狭める程度にしておきましょう。

    養蜂家

    弊社では、ハチミツを十分に残す以外には、越冬対策は行っていません。過去に色々試しましたが、天井に穴を開けたままの状態や、開放巣でも無事に越冬しました。

    ニホンミツバチは豪雪地帯にも生息

    ニホンミツバチは寒さに強いミツバチです。ニホンミツバチの北限は青森県です。

    ニホンミツバチは豪雪地帯でも生息しています。ミツバチQ&Aには、豪雪地帯で飼育されている人もおられ、飼育の様子を紹介してくださっています。

    ニホンミツバチは寒さに強いので、豪雪地帯のような過酷な気候でも生き抜くことができますが、冬が長いことはミツバチにとっては良い条件ではなく、ハチミツの採取量も少ないと思います。

    鹿児島から青森県まで生息していますが、冬の飼育方法については、地域で大きな差があります。ただ、ニホンミツバチはその地域の気候に適応していますので、蜜源が十分で群れが健康な状態であれば、越冬に必要な量のハチミツをちゃんと蓄えています。

    寒さ対策は養蜂家によって意見が分かれる

    寒さ対策を行うか、行わないかは、養蜂家によっても意見が分かれます。寒い地域か、そうでないかによる違いも大きいです。質問サイトのミツバチのQ&Aに寄せれた声を紹介します。弱い群れ以外は越冬対策をしないという声が多いようです。

    養蜂家

    越冬包装はしていません。巣箱全体の温度を保とうとする感のある西洋ミツバチと比較して、巣箱内の蜂球温をしっかり保っている日本みつばちは、日本の冬により適応していると思います。弱い群:秋口に逃去してきて入居した群やスズメバチ害で弱った群には給餌に加えてプチプチシートで覆うなど外気の影響を極力受けないようしてます。

    瀬戸内で非常に寒い日があったら日本蜜蜂の巣箱に毛布は必要?より

    豪雪地帯の方からも投稿がありました。これほど雪が積もるなかで、日本みつばちはどのように越冬しているか、とても興味深いです。

    養蜂家

    昨年は平年並みでしたが一昨年とその前年は5~6メートルの大雪でした。それでもミツバチは元気に越冬して蜂並み?に分蜂もします。私の雪囲いは垂木で45×60×100の枠を作って周りと上を古板で覆って上に波板をのせたものです。

    豪雪地での越冬と巣門に関してより

    越冬できない群れはアカリンダニが原因の可能性も

    アカリンダニに寄生された群れは越冬中に死滅しやすいことが知られています。十分なハチミツがあっても越冬できない群れが複数発生した場合は注意が必要です。

    アカリンダニによる越冬中の死滅の特徴としては、ハチミツを残したまま死滅するということがあります。

    ハチミツを残したまま死滅する群れが複数ある場合、また、同じ地域の知り合いなども同じように群れを失った場合は、その地域内でアカリンダニが流行している可能性が高いです。

    アカリンダニについて詳しくは次のページをご覧ください。

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