分蜂群の捕獲のコツ5. 飼育群れからの強制捕獲。分蜂集合板を活用する
ニホンミツバチを飼育している人は、飼育群れから出てくる分蜂群れを、簡単に捕獲することができます。これを強制捕獲と言います。これから始める方は使えない方法なので、読み飛ばしても大丈夫です。
分蜂中の群れを無理やり捕まえる「強制捕獲」
巣箱を飛び出した分蜂群は、一旦近くの樹木に集合します。
ニホンミツバチは、樹木の太い枝の付け根に集合することが多いです。毎年同じ場所に固まることも珍しくありません。
このような状態で、無理やり巣箱に入れると、そのまま飼育することができます。この方法を「強制捕獲」と呼んでいます。
強制捕獲は、分蜂時期に巣箱を見張れる人なら、ほぼ確実に捕獲できるので、群れを増やす効果的な方法です。
強制捕獲については、次の動画で紹介していますので、初めて強制捕獲について聞いたという方は、ぜひご覧になってください。
飼育者は強制捕獲のほうが多い
すでにニホンミツバチを飼育している人は、自然に巣箱に入居する自然入居よりも、強制捕獲する群れのほうが多いことも珍しくありません。
実際に、分蜂マップに投稿される報告では、自然入居よりも強制捕獲のほうが多いです。
春先の暖かい日に、飼育場所を回ると複数の群れが分蜂していることもあります。
日中に群れを見て回れる人は、強制捕獲がしやすいんです。
週末養蜂の場合は、設置場所が広範囲にたくさんあるので、一部の群れしか見れませんが、次の動画では試しに1日に8カ所を回ってみました。
分蜂集合板に、分蜂群れを集合させる
人目に付きにくい場所や、捕獲作業の行いにくい高所に集合してしまうこともあります。
ニホンミツバチが木に固まっていても、固まる場所によっては、木が少し膨らんでいるだけに見えるので、遠くからパッと見ても分からないです。
地面すれすれの目立たない場所に作ることもあります。
少し木が密集しているところでは木に隠れてしまいます。
せっかく分蜂が集合していて、楽に捕まえられる状態なのに、気づかずにその横を通り過ぎてしまうことも十分あり得ます。
また、高い木の上に固まってしまった場合、はしご車でもない限り、捕獲はできません。
目に見える場所に分蜂群れが集合しているのに、なすすべもないこともあります。
そこで登場するのが分蜂集合板です。集合板は、分蜂群が集合しやすい形状の板のことです。
群れの近くで、人間が作業しやすく、目につきやすい場所に取り付けておきます。
狙い通りに集合板にニホンミツバチが集合すれば、簡単に捕獲できます。
分蜂集合板に分蜂群れが集合していればシメたものです。
ごく簡単に分蜂群れを巣箱に入れることができます。
分蜂集合板の作り方
板に貼られている金網は、表面をでこぼこさせてニホンミツバチが集合しやすいようにするためのものです。
表面は、広葉樹の皮がいいとも言われていますが、私たちは数千匹以上のニホンミツバチが安定的に集合できる形状がより重要と考えています。
設置角度は、水平よりも20から30度が最適です。大きさは、45cm四方程度あれば十分です。
細かい大きさは気にする必要はありません。春の間しか使わないので、耐久性はそれほど必要ありません。ベニヤ板で作成しても大丈夫です。
分蜂集合板の形状だけではなく、周囲の他の場所に集合しやすい場所があるかにもよります。
これは聞いた話ですが、ニホンミツバチの養蜂家の中には、周囲に木などがない平地に分蜂前のニホンミツバチの巣箱を移動させ、そこに分蜂集合板を用意することで、確実に集合板に集合させている方もいるようです。
飼育群の近くに設置しましょう。
分蜂集合板は、元の巣箱から10メートル以内に設置するのが普通です。分蜂群が集合するのは、元の巣から近い場所だからです。
現在飼育している群れがある場合や、自然巣の場所が分かっている場合に効果的です。
反対に、どこに自然巣があるのかも分からない状況で、集合板を設置しても効果は望めません。
これからニホンミツバチの飼育を始めようと思っている方で、群れの場所を知っているということはあまりないので、分蜂集合板は作らなくても良いです。
飼育群れがいる人は、高い確率で効果が出るので、必ず行うことをお勧めします。
集合板を取り付けていれば・・・
分蜂集合板を取り付けていなかった場所で、高い木に蜂球が作られてしまい、捕獲できなかった様子の動画もあります。
この動画の場所は周りに高い木が多いので、集合板を取り付けたとしても別のところに集合してしまう可能性が高いです。
飛び去る分蜂群れは捕まえられる?
蜂球のミツバチはいつかは飛んでいきます。
飛び去った分蜂群れを追いかけて捕獲できるでしょうか?追いかけた動画も公開していますので、ぜひご覧ください。
強制捕獲の動画を紹介
蜂球には何匹くらいのミツバチがいるんでしょうか?重さを測ってみました。ちなみに、集合板をつけているのにそこに集まってくれませんでした。
ポールや柵など、あまり安定感がない、変わった場所に集合することもあります。
少しずつ暑くなってきた5月の後半に開放巣が分蜂しました。
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