Qアカリンダニに寄生されると越冬できないのですか?
アカリンダニに寄生されたミツバチは、冬に十分な発熱ができなくなり、ハチミツを大量に残したまま全滅してしまうことがあります。越冬前に元気だった群れでも全滅することがあります。
アカリンダニに寄生されると、越冬に失敗する可能性が高くなります。秋には元気いっぱいだった群れが、冬にあっさりと全滅してしまうのがアカリンダニの恐ろしさです。
ミツバチはどうやって冬を越すのか
まず、ミツバチの越冬の仕組みを説明します。
ミツバチは冬眠しません。冬の間も巣の中で活動を続けています。では、どうやって寒さをしのいでいるのでしょうか。
ミツバチは寒くなると、巣の中で数千匹が固まって「蜂球(ほうきゅう)」と呼ばれる塊を作ります。そして、筋肉を震わせて発熱することで、真冬でも蜂球の中心部を 30℃ 以上に保っています。
この発熱には大量のエネルギーが必要なため、秋までに貯めたハチミツを食べながら冬を乗り越えます。
なぜアカリンダニがいると越冬できないのか
アカリンダニはミツバチの気管に寄生する非常に小さなダニです。体長はわずか 0.15mm で、髪の毛よりも少し太いくらいです。
この小さなダニがミツバチの気管を埋め尽くすと、以下のような問題が起こります。
- 呼吸が困難になり、飛べなくなる
- 冬場に十分な発熱ができなくなる
- 群れ全体の温度維持機能が低下する
つまり、蜂球を作っても温度を保てなくなってしまうのです。
ハチミツを残したまま全滅
アカリンダニの被害の特徴は、ハチミツを大量に残したまま群れが消滅することです。
通常、越冬に失敗するのはハチミツ不足による餓死が原因ですが、アカリンダニの場合は違います。発熱できなくなることで、エサがあっても凍死してしまうのです。
ハチミツを残したまま全滅したからといって、それだけでアカリンダニが原因とは断定できません。しかし、同じ地域で同様の被害が相次いでいる場合は、アカリンダニが地域全体に広がっている可能性が高いといえます。
症状の兆候
厄介なことに、アカリンダニに寄生されていても、見た目は元気な群れに見えることがあります。寄生が少ない段階では、ミツバチは普通に活動しているように見えるのです。
しかし、冬の寒い時期になると症状が現れ始め、数週間でミツバチが激減します。
- 巣箱の底で飛べない蜂が徘徊している
- 巣箱の周囲にも徘徊するミツバチがいる
これらの兆候が見られたら、アカリンダニの寄生を疑う必要があります。ただし、このような症状が出た時点では、すでに群れ全体に寄生が広がっており、手遅れになっている場合も多いのが現実です。
関連情報
アカリンダニの詳しい情報についてはこちらをご覧ください。
2010年以降、アカリンダニが大きな問題となっています。全国に広がっており、地域で多くの群れが消滅するなどの被害が出ています。アカリンダニ

冬の飼育方法についてはこちらで解説しています。
冬の気温の低い日にはニホンミツバチは外に行かずに、ハチミツを消費しながら過ごしますが、飢えて群れが全滅することもあります。冬の飼育方法について紹介します。冬に入るまでの準備が重要です。冬の飼育方法

動画
この動画では、ニホンミツバチの越冬中の様子を紹介しています。アカリンダニの症状や、冬場に巣箱の周りを徘徊するミツバチの様子も観察できます。





