Qスズメバチの成虫は何を食べているのですか?
成虫は狩ってきた肉を食べません。肉団子にして幼虫に与え、そのお返しに幼虫が出す栄養豊富な液体をもらって生きています。これを栄養交換といいます。樹液や熟した果実に来ることもあります。
肉団子は運んだ蜂の食事ではない
スズメバチが虫を捕まえて肉団子にする、という話は聞いたことがあるかもしれません。
その肉団子は、すべて巣の中の幼虫のものです。運んできた蜂は一口も食べません。
成虫がなめ取るのは、大きく育った幼虫が口から出す透明な液体です。糖やタンパク質が含まれていて、これが栄養交換で成虫に渡っているものです。
働き蜂が幼虫に顔をうずめ、触角で刺激しているのを見たことがあります。催促しているのだと考えられます。
樹液や花の蜜、熟した果実をなめに来ることもあります。ただし主なエネルギー源は幼虫が出す液体で、これらはそれを補うものという関係です。
鶏肉を差し出してみた
コガタスズメバチ(住宅地でよく見かける種類です)の巣に、鶏肉を与えてみたことがあります。
鶏肉を 1 切れ、巣の入り口付近に持っていくと、すぐに働き蜂が出てきて、巣の中に持って入りました。
虫ではなく、動物の肉です。それでも肉団子と同じように、幼虫のところへ運んでいきました。
スズメバチの仲間には、動物の死骸を利用するものもいると言われています。自然界でも、こうして死んだ動物の肉を幼虫の餌にしているのだろうと考えられます。
巣を失った蜂はどうなるのか
駆除のあと、餌をくわえたまま巣のあった場所に戻ってくる蜂を何度も見てきました。渡す相手がもういません。
主な栄養源が幼虫の出す液体なので、巣を失った働き蜂は長くは生きられないと私たちは考えています。
巣のあった場所に居続けても、餌を渡す相手も、受け取る液体もありません。樹液などを求めてその場を離れ、いずれ力尽きるのだろうと考えています。私たちが駆除した場所でも、何日か経つと蜂を見かけなくなりました。ただし、離れたあとどうなったかまでは追えていません。
関連情報
スズメバチの対策
スズメバチの中でも、キイロスズメバチはニホンミツバチの巣箱に頻繁にやってきます。オオスズメバチは世界最大のスズメバチで、ニホンミツバチの群れを全滅させることもあります。
