Qスズメバチの巣にも寄生する虫はいるのですか?
ガのなかまが寄生します。産みつけられた卵からかえった幼虫が巣の内部にもぐり込み、幼虫を育てる部屋が並んだ円盤をかじって食べていきます。
ガのなかまが巣に寄生する
軒下や木の枝にできたスズメバチの巣は、秋にかけて大きく育っていきます。
外から見えているのは紙のような外皮だけですが、中には、六角形の部屋がぎっしり並んだ円盤が何段も重なっています。
この部屋で幼虫が育ちます。
ところが、秋になっても小さいままの巣や、蜂がいなくなってしまう巣もあります。
そうした巣を開けると、ガのなかまの幼虫が入り込んでいることがあります。幼虫は巣の中で暮らし、円盤をかじって食べていきます。
かじられたところはぼろぼろになり、部屋が崩れていきます。
食べているのは、巣の材料だけではありません。蜂の幼虫やサナギも食べていると言われています。
なお、ニホンミツバチの巣を食い荒らすスムシもガの幼虫ですが、別の種類です。
親のガは夜のうちに卵を産みつける
資料によれば、メスの成虫は夜に活動し、巣の外側の壁や、中の円盤に卵を産みつけます。
かえった幼虫が巣の内部にもぐり込み、幼虫を育てる部屋に糸を張ってトンネルを作ります。
夜に動くのは、昼間に飛びまわっているスズメバチを避けているのかもしれません。
ただ、スズメバチは他の虫を捕まえて、幼虫の餌にします。
それなのに、巣の中に入り込んだガの幼虫を、なぜ追い出さないのかは、まだ分かっていません。
解体した巣は中がほとんど空だった
2025 年 10 月上旬、山あいの小屋にできた巣の駆除に向かいました。スズメバチの一種、コガタスズメバチの巣です。
依頼を受けた 1 週間後に、家主から「なんか、いなくなってるみたいなんですけど」と連絡が入ったのです。
着いてみると現場は静かで、バレーボールほどの丸い巣は、下半分が大きく壊れていました。
動物に襲われたのかとも思いましたが、いちばん下の円盤は壊れていません。
持ち帰って解体すると、中はほとんど空でした。
幼虫やサナギが詰まっているはずの円盤がぼろぼろになっていて、隙間から 1cm ほどの芋虫が次々に出てきました。
割っていくと数十匹。残骸を砕くと、全部で 100 匹ほどになりました。
蜂が残っていたのは、フタの閉じた 1 部屋だけでした。
この動画では、その巣を解体しながら、中から出てきたガの幼虫を確認しています。
これだけの数が育つには、それだけの餌が要ります。
この巣も、途中までは順調に育っていたはずです。そこからガにやられたのだと思います。
関連情報
スズメバチの対策
スズメバチの中でも、キイロスズメバチはニホンミツバチの巣箱に頻繁にやってきます。オオスズメバチは世界最大のスズメバチで、ニホンミツバチの群れを全滅させることもあります。
