Q春に見かける巨大なスズメバチの正体は?
春に見かける大きなスズメバチは女王蜂です。冬眠から覚めて一匹で巣作りを始める時期。秋と違い攻撃性は低いですが、近づきすぎは禁物です。
春に見かける巨大なスズメバチは、冬眠から覚めた女王蜂です。
春先、庭や畑で見かける異常に大きなスズメバチ。体長は約5cmほどもあります。秋のスズメバチとは様子が違い、1匹で飛んでいることが多いです。その正体は、新しい巣を作ろうとしている女王蜂です。
スズメバチの 1 年
スズメバチの女王蜂は、秋に交尾を済ませた後、冬眠に入ります。
木の皮の下や土の中などで寒い冬を越し、春になると冬眠から目覚めます。この時期、女王蜂は 1 匹だけで行動します。
働き蜂は冬を越せないため、前年の巣にいた蜂はすべて死んでしまいます。そのため、女王蜂は毎年ゼロから巣を作り直す必要があるのです。
春の女王蜂は単独行動
春の女王蜂は、以下のような行動をしています。
- 巣を作る場所を探す:軒下、木の穴、土の中などを物色
- 巣の材料を集める:木の皮などをかじって集める
- 一人で巣を作る:最初の小さな巣を自力で作る
- 卵を産んで育てる:最初の働き蜂が育つまで世話をする
- 狩りをして餌を集める:幼虫に与えるため、他の昆虫を捕まえる
最初の働き蜂が羽化するまで、女王蜂は一人で何でもこなします。
秋との違い
秋のスズメバチは集団で行動し、攻撃性も高くなります。巣を守るために、近づく者を攻撃してきます。
一方、春の女王蜂は単独行動で、巣もまだ小さいか、これから作るところです。守るべき巣や仲間がいないため、秋ほど攻撃的ではありません。
ただし、刺さないわけではありません。捕まえようとしたり、追い回したりすれば刺されることもあります。
見つけても慌てない
春に大きなスズメバチを見かけても、以下の点を覚えておいてください。
- そっとしておく:攻撃してこないことがほとんど
- 巣を作らせない:軒下などに営巣しそうな場合は早めに対処
- 駆除は慎重に:自分で駆除しようとすると刺される危険あり
女王蜂を 1 匹駆除すると、その 1 匹から生まれるはずだった数百〜数千匹のスズメバチを防げることになります。
ニホンミツバチへの影響
春の女王スズメバチがニホンミツバチの巣を襲うことは珍しいですが、稀に働き蜂を連れ去る様子を見ることがあります。
巣作りと子育てに忙しく、まだ働き蜂もいないため、集団でミツバチを襲う余裕がないのです。秋になって巣が大きくなり、働き蜂が増えてから、本格的にミツバチの巣を狙うようになります。
興味深いのは、ニホンミツバチには「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」というスズメバチを倒す能力があることです。集団で取り囲んで発熱し、スズメバチを蒸し殺してしまいます。女王スズメバチがニホンミツバチの巣にあまり近づかないのは、この能力を警戒しているからかもしれません。
一方、セイヨウミツバチの養蜂場を見学させてもらった時、オオスズメバチの女王が頻繁にやってきていて驚いたことがあります。セイヨウミツバチは外来種で、オオスズメバチへの対抗策を持っていないため、あまり警戒されていないのかもしれません。
関連情報
スズメバチからミツバチを守る方法について、詳しくはこちらをご覧ください。
スズメバチの中でも、キイロスズメバチはニホンミツバチの巣箱に頻繁にやってきます。オオスズメバチは世界最大のスズメバチで、ニホンミツバチの群れを全滅させることもあります。スズメバチの対策






