Qじっとして羽だけ動かしている蜂がたくさん巣門にいます。何をしているのでしょうか?
羽で風を送って巣箱の中の空気を入れ替える「扇風(せんぷう)」という行動です。数匹なら心配いりませんが、巣門に並んで一斉に扇ぐ状態が続く場合は、四面巣門にするなど換気を改善してください。
羽で巣箱の中の空気を入れ替えている
巣箱の出入り口である巣門(すもん)の前でじっとしたまま羽だけを高速で動かしている蜂は、「扇風(せんぷう)」をしています。
羽で起こした風で巣箱の中の空気を入れ替え、こもった熱気を外に逃がす行動です。
巣の中は幼虫が育つ約 35 度前後に保たれており、暑くなりすぎないように蜂たちが温度を調整しているのです。
扇風が外に出しているのは熱気だけではありません。
蜂たちは集めてきた花の蜜の水分を蒸発させて濃縮し、ハチミツに仕上げます。この蒸発で巣箱の中の湿度が上がるため、湿った空気も扇風で外に追い出しています。
ミツバチの研究の多くはセイヨウミツバチで行われていますが、扇風には温度のほかに湿度や二酸化炭素の濃度を整える役割があると言われています。
初夏から見られ、真夏の暑い日中に特に目立ちます。
数匹程度なら自然な行動で心配いりません。ただ、巣門の幅いっぱいにずらりと並んで一斉に扇ぐ状態が、時間をおいて見ても続いている場合は、巣箱の換気が追いついていないサインです。
巣門を広げる、四面に増やす
扇風の蜂が並ぶ状態が続く場合は、巣門を広げたり、四面に増やしたりして換気を高めてください。
巣門が 1 方向にしかないと、空気が抜けにくく熱や湿気がこもります。
実際に四面巣門の巣箱では、扇風の蜂はあまり見られません。
なお、巣門を広げる場合は、高さは 7mm のまま横方向に広げてください。高さを上げると、体の大きいオオスズメバチが中に入れるようになってしまいます。
換気が追いつかない状態を放置すると、蜂が巣箱の外に髭のように張り付くようになります。さらに暑さで巣が柔らかくなって崩れ落ちる「巣落ち」のリスクも高まります。
関連情報
暑さ・巣落ち対策
ニホンミツバチの巣落ちは暑さが原因で起こります。日陰への設置、遮光、適切な板厚の巣箱、夏場の採蜜を避けるなどの対策で巣落ちは防げます。
