Q待ち箱は日当たりの良い場所に置いた方が良いですか?
日当たりの良し悪しは入居率への影響は少ないと考えています。ただし、夏の巣落ちリスクを防ぐために、直射日光が当たらない場所への設置をおすすめします。
「日当たりが良い方が良い」と思うかもしれませんが、ニホンミツバチはもともと森の中に暮らす生き物です。その生態から考えると、むしろ日陰の方が自然な環境に近いとも言えます。
また、近年の猛暑を考えると、特に初心者は初めから直射日光が当たらない場所に設置しておくのがおすすめです。
ニホンミツバチは森の生き物
ニホンミツバチは、日本の山や森の中で暮らす在来種です。森の中は木々に覆われて日光がほとんど届かない場所も多く、苔が生えるような湿った環境もあります。
そういった日陰の多い、高温多湿の気候に長い時間をかけて適応してきた生き物です。
このため、一日中日光が当たらない場所に待ち箱を設置しても、ニホンミツバチにとってはまったく問題ありません。
日当たりと入居率はほぼ無関係
では、日当たりは入居率に影響するのでしょうか。さまざまな場所に待ち箱を置いてきた経験から言えば、日当たりの良し悪しが入居率に大きく影響するとは感じていません。南向きでも北向きでも、日向でも日陰でも入居します。
インターネットでは「南向きが良い」「日が当たる方が良い」といった情報も見かけますが、実際はそこまで厳密ではないようです。
近年の猛暑で直射日光が大きなリスクに
入居率とは別の問題があります。それが夏の巣落ち(すおち)です。
ニホンミツバチの巣は蜜蝋(ミツロウ)という物質で作られています。
この蜜蝋は気温が異常に高くなると柔らかくなり、ハチミツや幼虫の重みで巣が落下してしまうことがあります。
巣落ちが起きると、群れが巣を放棄して逃げてしまう(逃居)ことが多く、その群れを失うことになります。
近年の夏の暑さは年々厳しくなっています。私たちが活動する京都府北部の日本海側でも、2025 年には最高気温が 40 度を突破しました。
気温の高さに加えて、直射日光が巣箱の外壁を加熱し、その熱が内部に伝わることで巣落ちが起こりやすくなります。
コンクリートの地面や壁に接する場所では、照り返しによってさらに温度が上がります。
初心者こそ最初から日陰に設置する
日当たりの良い場所に設置した場合、遮光ネットを張ったり、夏に日陰へ移動したりといった対策が必要になります。
慣れてくればこうした管理も難しくありませんが、初心者には負担になることもあります。
最初から軒下(家の裏側など)や庭の大きな木の根元・木陰に設置しておけば、追加の手間なく夏の巣落ちリスクを避けられます。
入居率は変わらず、管理は楽になるので、日陰の場所を最初の選択肢にするのがおすすめです。
関連情報
暑さ・巣落ち対策
ニホンミツバチの巣落ちは暑さが原因で起こります。日陰への設置、遮光、適切な板厚の巣箱、夏場の採蜜を避けるなどの対策で巣落ちは防げます。

飼育場所の選び方
ニホンミツバチの巣箱を設置する場所の選び方を解説。1メートル四方で設置可能ですが、安全性の確保、盗難対策、熊対策、暑さ対策など考慮すべき点があります。










