Q分蜂で飛び回るミツバチは口に入ったり、ぶつかったりしないのですか?
ミツバチは人間の3〜4倍の速さで視覚を処理しており、障害物を高精度に回避します。分蜂の大群の中にいても、体にぶつかることはほとんどありません。
ミツバチにはスローモーションに見えている
私たちが映画を見るとき、毎秒 24 コマの画像が滑らかな動きに見えます。これは人間の目が毎秒約 60 回までしか光の変化を捉えられないからです。
では、ミツバチはどうでしょうか。ミツバチの目は、毎秒 200 回以上の光の変化を捉えることができます。人間の 3〜4 倍の速さで視覚情報を処理しているのです。
つまり、ミツバチにとって人間の動きはかなりのスローモーションに見えています。ゆっくり動く障害物を避けるのは、ミツバチにとっては簡単なことなのかもしれません。
575 回の実験で衝突ゼロ
ミツバチの障害物回避能力は、科学的にも確認されています。
2024 年に発表された研究では、ミツバチに障害物のあるコースを飛ばせる実験を 575 回行いました。結果は、衝突ゼロ。1 回もぶつかりませんでした。
ミツバチは複眼で周囲の映像を捉え、障害物が近づいてくる速度を瞬時に計算して減速・方向転換を行います。この仕組みのおかげで、分蜂(ぶんぽう)で数千匹が一斉に飛び回っていても、仲間同士でぶつかることもなく、人間も正確に避けて飛べるのです。
なお、この実験はセイヨウミツバチを対象に行われたものです。セイヨウミツバチの方が遠くまで蜜を集めに飛べると言われていますが、障害物回避のような基本的な飛行能力については、ニホンミツバチもおそらく同様の特徴を持っていると考えられます。
分蜂の大群の中でも安心
分蜂のとき、数千匹以上のミツバチが一斉に空中を飛び回る光景は迫力がありますが、心配はいりません。
これだけの視覚能力と飛行能力を持つミツバチにとって、ゆっくり動く人間を避けるのは難しいことではありません。大群の中に立っていても、ミツバチが顔や体にぶつかってくることはまずありません。
ただ、稀に刺されたという報告もあるので、アレルギーのある方は、必ず防護服を身につけるようにしてください。
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