Qニホンミツバチは害虫ですか?
在来種の益虫ですが、家やお墓に巣を作ることで害虫扱いされることがあります。愛好家が「ぜひ来てほしい」と強く願っている一方で、「駆除してほしい」と困っている人もいます。
このサイトを訪れる多くの方はニホンミツバチに巣箱へ引っ越してきてほしいと強く願っているはずですが、一方では害虫扱いされ、実際に困りごとが起きることもあります。
太古から日本に住む在来種の益虫
ニホンミツバチは日本に太古から生息する在来種の野生のミツバチです。野山の草花をはじめ、家庭菜園や農園の受粉(じゅふん)を助ける、生態系にとってなくてはならない存在です。
「セイヨウミツバチで代替できるのでは?」と思うかもしれませんが、そう単純にはいきません。
研究では、セイヨウミツバチは在来種の植物よりも外来植物を好んで訪れる傾向があることがわかっています。
在来の野生植物とニホンミツバチは長い年月をかけて共進化してきた関係にあり、外来のミツバチでは同じ役割を果たすことができないのです。
なぜ害虫扱いされることがあるのか
害虫駆除業者のウェブサイトを見ると、スズメバチや小型の野生動物(ネズミなど)と並んで、ミツバチも駆除対象として掲載されています。
単に「ミツバチ」と書かれている場合が大変です。日本には野生のミツバチはニホンミツバチのみが生息しています。
セイヨウミツバチは人間の管理なしでは生き残れないため野生化しておらず、野外に巣を作るミツバチは、ほぼニホンミツバチと考えてよいでしょう。
害虫扱いされる最大の理由は、家やお墓に巣を作ってしまうこと。
ニホンミツバチは古い民家の床下・天井裏・壁の中といった狭い空間を営巣(えいそう)場所として好みます。
お墓と民家への営巣で起きる問題
お墓に巣を作った場合、夏のお盆の時期には多くの方がお参りに来るため、恐怖心を与えてしまいます。
墓地は複数の家のお墓があり多くの人が行き来する共有の場所なので、迷惑がかからないよう巣の移設を依頼されることが多いです。
夏場は比較的おとなしいですが、冬は数メートル先を通っただけ・少しの振動でも刺してくることがあります。
「刺さないとは言い切れない」という判断から、巣の撤去はやむを得ない場合があります。
民家への営巣では、天井裏に巣が作られると、夏に巣が溶け落ち、天井にシミができることがあります。床下であれば実害が出ないケースも多いですが、家の中にミツバチが迷い込んでくることもあります。
さらに、クマが生息する地域では、蜜蜂の巣を目当てにクマが壁を破壊するリスクもあります。
飼育者の巣箱が解決の糸口になることも
こうした問題に対して、ニホンミツバチの飼育者ができることはないでしょうか?
ニホンミツバチの飼育者が周辺に空の巣箱を設置することで、民家やお墓に巣を作ろうとしている群れが巣箱に住みついてくれる可能性があります。
これは私たちの仮説ですが、野生のニホンミツバチに安全な住まいを提供することで、トラブルを未然に防げる場合もあると考えています。
人間が飼うと単純に群れが増えるだけではないかと思うかもしれませんが、ニホンミツバチの場合は野生の蜂が巣箱に住みついている状態であることを考慮に入れる必要があります。
人間が飼育したからといって単純に群れが増えるとは言い切れません。本来野生に住むはずだった群れが人間の巣箱に住んでいるという状態だからです。
また、飼育者が増えることで、民家やお墓に作られた巣を、巣箱に移すことができる人も増えていきます。
次の動画では、床下に作られた巣を巣箱に移設する様子を紹介しています。






