Q分蜂を防ぐ方法はありますか?
王台を取り除くことで防げますが、重箱式巣箱では構造上困難なため、ほとんどの養蜂家は分蜂を自然に任せて捕獲しています。
なぜ分蜂を防ぎたいのか
分蜂は、ニホンミツバチが群れを増やすための繁殖行動です。古い女王蜂が働き蜂の約半数を連れて巣を飛び出し、新しい住処を探します。
飼育者にとって分蜂は悩ましい面があります。蜂の数が一気に減ること、そして分蜂群が近隣に飛んでいくとトラブルの原因になることです。
分蜂した群れが春を過ぎた頃に調子を崩してしまい、消滅してしまうこともあります。
こうした理由から「分蜂を防ぎたい」と考える方もいます。
王台の除去で分蜂は防げる
分蜂を防ぐ方法は、王台を取り除くことです。王台とは、新しい女王蜂を育てるための特別な巣房で、ピーナッツの殻のような形をしています。通常の巣房より大きく、巣板の下側に作られます。
この王台を壊して中の幼虫やさなぎを取り除けば、新しい女王蜂が誕生しないため、分蜂が起こりません。 セイヨウミツバチの養蜂では、巣枠式巣箱で巣板を一枚ずつ取り出して、定期的に王台を潰す管理が一般的です。
重箱式巣箱では実行が難しい
しかし、重箱式巣箱では事情が異なります。箱を積み上げる構造のため巣板を一枚ずつ取り出すことができず、王台を確認するには巣を下から覗き込むしかありません。
しかも春の時期は巣板の表面を何層にもミツバチが覆っており、王台が作られる巣板の下側は特に見えにくい状態です。くぼんだ場所に隠れるように作られることもあるので、すべて見つけ出すのは困難です。
私たちは開放巣(巣箱を使わず巣がむき出しの状態)で観察することがあります。
ブロワー(送風機)でミツバチを吹き飛ばして確認しても、意外な場所に作られていて見逃してしまうこともあります。
取り除いても再び作られる
さらに厄介なのは、王台を取り除いてもミツバチがまた作ってしまうことです。
分蜂は本来、群れを増やすための繁殖行動です。ミツバチにとっては種の存続に関わる重要な行為のため、人間が一度王台を壊しても、条件が整えば再び王台を作り始めます。
このような理由から、重箱式巣箱で分蜂をコントロールしようとする人はほとんどいません。
自然に任せて捕獲するのが一般的
重箱式巣箱での飼育では、分蜂は止めずに自然に任せて、飛び出した分蜂群を待ち箱で捕獲するのが一般的な方法です。
一方、巣枠式巣箱であれば巣板を一枚ずつ点検できるため、王台の管理による分蜂防止が可能です。
セイヨウミツバチでは「人工分蜂」といって人為的に一群を二群に分ける方法で群れを増やしており、ニホンミツバチでも巣枠式で飼えば同様の管理ができます。
関連情報
分蜂とは
分蜂とは、ニホンミツバチの群れが2つに分かれる現象です。春に起こる分蜂は、野生のニホンミツバチを捕まえて飼育を始める絶好のチャンス。時期・回数・仕組みを詳しく解説。

分蜂の捕獲方法
ニホンミツバチの捕獲方法を6つのコツで解説。巣箱の分散配置・待ち箱ルアーの活用・設置時期と場所の選び方など、初心者でも成功率を上げる具体的な方法を紹介します。






